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大学費用の相場はいくら?大学無償化制度、奨学金についても解説

大学費用の相場はいくら?大学無償化制度、奨学金についても解説

公開日:2021年7月28日

大学費用の準備は早めに開始することが大切ですが、準備が間に合わなかった場合や想定以上に費用がかかってしまう場合には、貯蓄以外で学費をまかなう方法もあります。この記事では、大学費用の相場や、大学無償化制度(授業料の減免・給付型奨学金)、貸与型の奨学金についてわかりやすく解説します。

子どもがそろそろ大学生に。大学費用は平均いくらくらい貯めるの?

大学入学が近い子どもを持つ両親の年齢は、30代後半から50代と考えられます。30代、40代、50代の年代別資産状況から、大学入学を控えた世帯に、いくらくらいの金融資産があるかを見てみましょう。

下の表は、横にスライドしてご覧ください
世帯主の年代別、金融資産保有額(金融資産保有世帯)
金融資産非保有 100万円未満 100~400万円未満 400~700万円未満 700~1,000万円未満 1,000万円以上
世帯主の年齢 30代 8.2% 9.1% 32.5% 21.3% 8.7% 19.5%
40代 13.5% 8.7% 18.9% 14.1% 9.0% 25.1%
50代 13.3% 6.4% 13.4% 11.7% 9.2% 28.2%
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」をもとに作成

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によると、金融資産が400万円未満の世帯は30代で49.8%、40代で41.1%、50代で33.1%となっています。

また、上記のうち金融資産を保有していない世帯については、30代で全体の8.2%、40代で13.5%、50代で13.3%にのぼります。その一方で、1,000万円以上の金融資産を保有している世帯は30代で19.5%、40代で25.1%、50代で28.2%となっており、世帯によって保有する金融資産には大きな差があることが伺えます。

文系/理系、学部別の大学4年間の費用相場

では、大学に入学してから卒業するまでにどれくらいの費用がかかるのか、国公立/私立、文系/理系別に相場を確認してみましょう。大学入学から卒業までにかかる教育費の平均額は以下のようになっています。

大学入学から卒業までの教育費の平均額
(国公立大、私立大昼間部の場合)

下の表は、横にスライドしてご覧ください
(単位:円)
①初年度納付金 ②2年目以降納付金 合計(①+②×3または5)
国立大
(4年間)
817,800 535,800 2,425,200
公立大
(4年間)
931,125 538,734 2,547,327
私立大文系
(4年間)
1,172,582 944,320 4,005,542
私立大理系
(4年間)
1,549,687 1,294,121 5,432,050
私立大医歯系
(6年間)
4,803,378 3,730,295 23,454,853
出典:文部科学省
「令和元年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金」
「国公立大学の授業料などの推移」
  • 2年目以降納付金は、授業料+施設設備費にて算出

4年間にかかる学費を比べてみると、国公立大学と私立大学では、文系で約150万円、理系で約300万円の差があります。また、私立大医歯系の場合は、入学・授業料が国公立、私立文系・理系大学と比較して高額なうえに、6年間在籍するのが一般的であり、卒業までの費用が高くなります。

・入学までに大学費用を用意できている世帯は多くない?

私立大文系の場合、入学から卒業までに総額約400万円の費用がかかります。

一方、先に述べた世帯主の年齢階級別、金融資産保有額の統計を改めて確認すると、30代、40代、50代のなかでは金融資産を多く保有していると予想される50代であっても、金融資産保有額が400万円未満の世帯が33.1%でした。

こういったことから考えると、子どもが大学入学するまでに大学費用を用意できないという事態は他人事ではないかもしれません。

貸与型の奨学金について

子どもが大学に進学するまでに、入学費用、授業料を用意できない、もしくは予想以上に費用がかかってしまう場合は、奨学金を利用するという選択肢があります。

では、どれくらいの割合で奨学金を利用しているのでしょうか?独立行政法人日本学生支援機構の「平成30年度学生生活調査結果」※によると、何らかの奨学金を利用している大学生(昼間部)の割合は、47.5%となっています。このように、昼間部に通う大学生のうち約半数が利用している奨学金には、日本学生支援機構が融資を行う貸与型の奨学金と、返済不要の給付型の奨学金があります。

まずは、貸与型奨学金について見ていきましょう。

・貸与型奨学金は2タイプある

日本学生支援機構の貸与型は、国内の大学・短大・高等専門学校・専修学校(専門課程)・大学院で学ぶ人を対象とした奨学金で、第一種奨学金と第二種奨学金があります。

第一種奨学金は、特に優れた学生および生徒で、経済的理由により著しく修学困難な人に貸与する無利子の奨学金です。第一種奨学金を利用するには、以下の(1)または(2)どちらかの要件に該当している必要があります(2021年度入学者の場合)。

ただし、(1)の成績要件に関しては補足事項があります。基準となる「最終2ヵ年の成績の平均が3.5以上」に該当しない場合でも、

の上記のいずれかに該当し、かつ

という場合には、(1)の学力基準を満たす場合と同等に取り扱われます。

一方、第二種奨学金は利子が発生するタイプの奨学金です。第二種奨学金を利用する場合は、以下の(1)~(4)のいずれかに該当する必要があります。

参考:日本学生支援機構「大学での申込資格・申込基準」

また、一定の条件を満たす場合、第一種奨学金と第二種奨学金、第一種奨学金と後述する給付型奨学金を併給、第二種奨学金と給付型奨学金を併給することも可能です。

いままでは貸与型の奨学金がメインで、返済のことを考えると利用をためらってしまう…というご家庭もあったかもしれません。しかし、2020年度より「高等教育の修学支援新制度」、いわゆる「大学無償化」の制度が始まりました。この制度により、進学に向けて前向きに検討できる学生が増えることが期待されています。

2020年から始まった大学無償化制度

文部科学省は意欲ある学生の学びを支援するために「高等教育の修学支援新制度」を新設しました。「大学無償化制度」ともいわれ、2020年4月から実施されているこの制度の主な内容は以下の2点です。要件を満たせば、大学入学後の申請でも支援の対象となります。

【高等教育の修学支援新制度における2つの支援】

  • 授業料・入学金の免除または減額(授業料の減免)
  • 給付型奨学金の支給

まずは高等教育の修学支援新制度の要件を確認していきましょう。

・高等教育の修学支援制度の対象者

高等教育の修学支援制度は、住民税非課税世帯、それに準ずる世帯の学生が対象となります。住民税非課税世帯とは、家族全員が住民税非課税となっている世帯を指します。
世帯年収額に応じて、満額・満額の2/3・満額の1/3の支援を受けることができます。

出典:文部科学省「高等教育の修学支援新制度」

家計の経済状況に関する要件

高等教育の修学支援制度を受けることができる年収の目安は以下のとおりです。

下の表は、横にスライドしてご覧ください
支援を受けるための年収の目安
  住民税非課税世帯 住民税非課税世帯に準ずる世帯
満額 3分の2 3分の1
ひとり親世帯(母のみ生計維持者の場合) 子1人(本人) 〜約210万円 〜約300万円 〜約370万円
子2人(本人・高校生) 〜約270万円 〜約360万円 〜約430万円
子3人(本人・高校生・中学生) 〜約270万円 〜約360万円 〜約430万円
子3人(本人・大学生・中学生) 〜約290万円 〜約390万円 〜約460万円
ふたり親世帯(両親が生計維持者)
  • 片働き(一方が無収入の場合)
子1人(本人) 〜約220万円 〜約300万円 〜約380万円
子2人(本人・中学生) 〜約270万円 〜約300万円 〜約380万円
子3人(本人・高校生・中学生) 〜約320万円 〜約370万円 〜約430万円
子3人(本人・大学生・中学生) 〜約320万円 〜約400万円 〜約460万円
出典:文部科学省「高等教育の修学支援新制度について」をもとに作成

なお、実際には多様な形態の家族がありますので、基準を満たす世帯年収は家族構成や構成員の年齢等により異なります。ご自身が支援の対象となるか、どれくらいの支援が受けられるか、日本学生支援機構のホームページで大まかに調べることもできます。

参考:独立行政法人 日本学生支援機構 進学資金シミュレーター

家計の経済状況以外の要件

また、年収以外にも以下のような要件があります。

下の表は、横にスライドしてご覧ください
【学業成績・学習意欲に関する要件】
高校3年生
(申請時期:入学前年度)
高校2年次までの評定平均値が以下であること。※1
  • 3.5以上…進路指導等において学習意欲を見る。
  • 3.5未満…レポートまたは面談により学習意欲を確認する。
大学1年生
(申請時期:入学年 4月※5
次の(1)から(4)までのいずれかに該当すること
  • (1)高校の評定平均値が3.5以上であること
  • (2)入学試験の成績が入学者の上位1/2以上であること
  • (3)高卒認定試験の合格者であること
  • (4)学修計画書の提出を求め、学修の意欲や目的、将来の人生設計等が確認できること
大学2~4年生
(申請時期:在学中(毎年) 4月)
次の(1)か(2)のいずれかに該当すること※2
  • (1)在学する大学等における学業成績について、GPA(平均成績)等が上位1/2以上であること
  • (2)次のいずれにも該当すること※3
    • a.修得単位数が標準単位数※4以上であること
    • b.学修計画書の提出を求め、学修の意欲や目的、将来の人生設計等が確認できること
  • ※1高卒認定試験を経て大学等へ進学しようとする者については、高卒認定試験の受験・合格をもって、学習意欲があるものとみなす。
  • ※2ただし、(1)または(2)に該当する場合であっても、在学中の学業成績等が適格認定の基準において「廃止」に該当する場合には、不採用とする。
  • ※3災害、傷病その他やむを得ない事由により(2)aに該当しない場合には、(2)bに該当することで足りる。
  • ※4標準単位数=卒業必要単位数/修業年限×申請者の在学年数
  • ※5秋季入学の場合の申請時期については検討中(2021年7月時点)

【国籍・在留資格に関する要件】

【大学等に進学するまでの期間に関する要件】

・授業料・入学金の免除または減額(授業料の減免)

要件を満たす場合、大学等に収める授業料や入学金から、以下の金額が免除・減額されます。

下の表は、横にスライドしてご覧ください
授業料・入学金の免除、減額される金額
(昼間制、住民税非課税世帯(満額)のケース)
減免の上限額
(年額)
国公立 私立
入学金 授業料 入学金 授業料
大学 約28万円 約54万円 約26万円 約70万円
短期大学 約17万円 約39万円 約25万円 約62万円
高等専門学校 約8万円 約23万円 約13万円 約70万円
専門学校 約7万円 約17万円 約16万円 約59万円
出典:文部科学省「給付型奨学金の支給額」をもとに作成

・給付型の奨学金

高等教育の修学支援新制度における支援のふたつ目が、給付型の奨学金です。給付型奨学金の大きな特徴は「原則として返還義務がない」ことです。先ほど紹介した貸与型の奨学金は、利子のない第一種奨学金も有利子の第二種奨学金も、いずれ返済しなければならないものでした。

給付型の奨学金も、貸与型のものと同様学力基準と家計基準が設定されていますが、貸与型とは異なる基準の設定がされています。例えば、高校の評定平均による基準だけでなく、レポート等で学ぶ意欲を確認する、入学試験の成績が上位2分の1以上であることなどがあります。高校在学中であるか、大学何年制であるかなどによって細かな基準は変わりますので、気になる方は日本学生支援機構のホームページを確認してみてください。
参考:独立行政法人 日本学生支援機構「奨学金の制度(給付型)」

・給付型奨学金の給付額

審査に通過し給付型奨学金を受給できるようになると、日本学生支援機構から以下の金額が毎月学生の口座に振り込まれます。ただし、審査が通った場合でも世帯主の年収や資産状況によって第1~3区分に分類され、それぞれ給付金額が異なります。

下の表は、横にスライドしてご覧ください
給付型奨学金の給付額(昼間制・夜間制のケース)
区分 自宅通学 自宅外通学
国公立 第1区分 29,200円
(33,300円)
66,700円
第2区分 19,500円
(22,200円)
44,500円
第3区分 9,800円
(11,100円)
22,300円
私立 第1区分 38,300円
(42,500円)
75,800円
第2区分 25,600円
(28,400円)
50,600円
第3区分 12,800円
(14,200円)
25,300円
出典:独立行政法人 日本学生支援機構のデータをもとに作成

カッコ内は、生活保護を受けている生計維持者と同居している人および児童擁護施設等から通学する学生への給付額です。

・たくさんある返済不要の給付型奨学金

日本学生支援機構以外でも、各大学、自治体、企業が設立している公益財団法人等が給付型奨学金を設けています。年収をはじめ要件はありますが、希望の進路がある場合は、まずは給付型奨学金を用意していないか調べてみると良いでしょう。

まとめ

一般的な目安として、入学から卒業までに国公立大学の場合には約240~250万円、私立大文系の場合には総額約400万円の費用がかかるといわれています。しかし、大学入学を控える子どもが多いと思われる、世帯主が50代の世帯において、金融資産が400万円に満たない世帯は約33%にのぼります。

もちろん、生活をしていくなかでまとまった出費が発生するのは教育費だけではありません。車の購入や急な家電の買い替え、万が一の病気やケガといったことでも支出は発生します。また、親は自分たちの老後資金も用意していかなければならないので、様々なことを考えてお金の管理をしていく必要があるといえるでしょう。

後々、お金のことで大きな問題を抱えるリスクを減らすためにも、できるだけ早めに大学費用は用意しておきたいところです。とはいえ、それでも十分な準備ができない場合も考えられるので、必要に応じて奨学金の利用も検討してみましょう。

なお、奨学金には貸与型奨学金と給付型奨学金の2つがあり、貸与型はさらに無利子のものと、有利子のものがあります。奨学金は、日本学生支援機構だけでなく、自治体や大学、企業が用意している貸与型・給付型の奨学金もあるので、希望の進路がある場合は奨学金制度を用意していないか確認をしておきましょう。

また、子どもにも家計の状況を伝え、「なぜ大学に行きたいのか」を一緒に考える時間を作ることも大切です。目的を達成するために他にコストを抑える方法がないかも探してみましょう。子どもの将来を豊かにするためにも、また保護者も無理のない家計管理をするためにも、早めの準備を心掛けつつ、支援制度を必要に応じて活用し将来に備えていきましょう。

ライタープロフィール

鈴木 さや子

監修者

ファイナンシャルプランナー 鈴木 さや子(すずき さやこ)

  • 株式会社ライフヴェーラ代表取締役 みらい女性倶楽部 代表
  • ファイナンシャルプランナー(CFP)・1級FP技能士・DCプランナー1級・キャリアコンサルタント(国家資格)・All About学費・教育費ガイド
生活に役立つお金の情報やキャリアの考え方についてメディアを通じて発信。専門は教育費・ライフプラン・確定拠出年金。商品の仲介や販売を一切行わず、執筆・研修・講演など幅広く活動している。
 
みらい女性倶楽部HP
https://miraijosei.com/

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