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最終更新日:2023年3月13日
停めておいた場所に、自転車が見つからない! 停めた場所の勘違いや、駐輪禁止区域での駐輪でなければ、盗難にあったのかもしれません……。警察庁の資料によれば、全国の自転車盗難の件数は、届出のあったものだけで10万6,585件(令和3年)(※1)。身近な犯罪である自転車盗難を防ぐためにはどうすればよいのか、All about防犯ガイドの佐伯幸子さんに話を聞きました。
自転車で外出し、駐輪して、用事をすませ、帰ろうと思ったら……、自転車がない! そんなときは、心を落ち着かせてから、駐輪した際の状況をあらためて思い出してみましょう。
まず確認すべきは、駐輪した場所に間違いがないかです。いつもと違う場所に停めたのに、探す場所を間違えていないか? 初めての場所に停めたのなら、目印になる樹木や看板、お店などはなかったか? 駐輪場に停めた場合には、記憶している柱や番号などに間違いがないか?
こうした点を振り返り、停めた場所が間違っていないことが確かめられても、自転車が見つからないときは、撤去されたか、盗難された可能性が高くなります。
撤去されるのは、基本的に自治体の条例などによって定められた駐輪禁止区域や自転車放置禁止区域に停めていた自転車です。撤去された可能性があれば、条例を制定した自治体に問い合わせて確認しましょう。自転車の防犯登録番号を伝えると、確認がスムーズに進められます。防犯登録番号を控えていない場合には、自転車の保管場所へ足を運んで、自分の目で直接確認する必要があります。
一定の保管期間を過ぎた自転車は処分の対象になるため、撤去された可能性がある場合には、早めに問い合わせましょう。また、駐輪禁止区域や自転車放置禁止区域でなくても、長期間放置されている自転車は撤去されることがあるので、注意してください。
停めた場所に間違いがなく、撤去された様子もないのに、自転車が見つからなければ、盗難にあった可能性が高まります。盗難が疑われたら、すぐに最寄りの警察署か交番へ行き、被害届を出しましょう。
その際には、身分証明書、防犯登録番号がわかる書類、自転車の車体番号がわかる書類、印鑑などを持参すると届出受理がスムーズにいくと佐伯さんはいいます。
「警察へ盗難届を出すのは、自転車を取り戻すためばかりではありません。その他にも、いくつかメリットがあります。保険やショップ、メーカーからの補償を受ける際の証明になるのです。また、放置自転車として見つかった場合にも、撤去や保管にかかった費用を支払わずにすみます」
その後、警察官などが放置された自転車や検問した自転車から該当の防犯登録番号を見つけると、持ち主のもとに連絡が入ることに。なかには、警察から連絡がある前に、盗難された自転車を自力で発見するケースもあるでしょう。
「そのときには、警察署や交番にあらためて足を運び、自転車が見つかったことを伝えて、盗難届を取り下げてください。もしそれを怠って自転車に乗り、警察官から職務質問を受けた場合、自分自身が自転車窃盗犯として疑われる危険性もあり、説明の手間がかかります。盗難届の取り下げは印鑑さえ持っていけばできますので、確実に行ってください」
何事も、起こってからあわてるのではなく、起こる前に備えるのが肝心。自転車の盗難についても同じで、盗まれないことを心がけて、日ごろから行動するのは大切なことです。では自転車の盗難にあわないようにするためには、どうすればよいのか? まずは、どのような場所・シチュエーションで盗まれやすいのか、佐伯さんに聞きました。
「都市部と地方・郊外とで、まったく異なります。ですから、まず大切なのは、自分が住んでいるところがどういう環境なのかを知ることです。人通りの多さや、そこに住んでいる人が自転車を利用する状況によって、自転車が盗まれやすい場所・シチュエーションが変わってくるといえるでしょう。
なぜ盗んだのかという盗む側の声を聴いてみると、軽い気持ちからの『チョイ乗り』だったというケースが目立ちます。酔っぱらっていたり、疲れていたりして、歩くのが面倒になり、カギのかかっていない、あるいはカギを簡単に壊せる自転車をちょっと拝借して、適当なところで乗り捨てるということが多いようです。
もうひとつの主な理由は、お金、転売目的です。ネットオークションを見ると、多くの自転車の部品が出品されています。本体に限らず、部品のみでもそれなりの価格で売れるため、高級自転車が狙われるケースが多くあります。最近では、高機能なピストバイクやロードバイクなどのスポーツタイプの改造や改良を行う方がいるため、売りやすいとよく狙われているようです。
そういう意味では、自分の自転車が世の中でどのような価値をもっているのかを知っておくことも大切でしょう。乗り捨てるのが目的ならいわゆる『ママチャリ』の方が被害に遭いやすいでしょうし、転売目的なら間違いなく高級自転車の方が狙われやすいはずです。
盗難防止にもつながることですが、自転車が盗まれやすい場所・シチュエーションを考えるときにも、自転車を盗む側の考え・視点を想像してみる必要があります」
それでは、自転車が盗まれるのを防ぐためには、具体的にどのようにすればよいのでしょうか?
「問題は、自分の自転車をいつどのように扱っているか、どこで、どのような環境に置いているかということです。自転車を置いてある場所に防犯カメラはあるか、管理人はいるか、ロックは何重にもかけているか、さらにいえば、保険に入っているかも重要です。
カギひとつをとっても、最近ではツーロックが基本です。先ほどいったように、盗む側から考えると、似たような自転車が並んでいて、一方が備え付けのカギだけ、もう一方は備え付けのカギに加えてチェーン式のロックが二重にかけられていたら、乗り捨て目的の場合にどちらの自転車を盗むかを考える必要があります。スリーロックでもよいでしょう。面倒かもしれませんが、自転車の盗難防止に限らず、あらゆる防犯面でいえるのが、『安全は、ひと手間かける心がけが大切』ということです」
防犯カメラがなかったり、管理人がいなかったりする場所に駐輪する際には、2つ以上のロックを必ずかけるようにしましょう。もうひとつ、大切なのが、きちんと防犯登録をしておくこととのこと。
「自転車販売店で自転車を購入すると同時に、登録用紙に必要事項を記入し、登録します。何かの際には防犯登録番号と車体番号によって届け出がしやすく、捜査してもらいやすくなりますので、必ず登録しておきましょう。
購入したのではなく人から譲り受けた自転車の場合には、『自転車譲渡証明書』を用意しておき、新たに防犯登録を済ませておきましょう。
今はスマートフォンという便利な物がありますから、防犯登録ステッカーや自転車譲渡証明書、車体番号部分、自転車本体などを写真に撮って、持ち歩くようにするとよいですね」
またおすすめの自転車盗難防止アイテムについても、佐伯さんに聞いてみました。
「まずは、簡単に切断できないワイヤー(U字ロックやジョイントワイヤー)、もしくはシリンダー錠ですよね。扱いづらいものは結局使わなくなってしまいがちなので、自分で積極的にネットや実店舗などで機能や使いやすさなどをチェックして、コレというものを見つけましょう。さらにおすすめしたいのが、自転車を『個性化』することです。派手なものや特徴的なものには手を出しづらい、足がつくのではないかという盗む側の心理をふまえれば、効果が見込めるはずです」
どこにでもある自転車と思われるほど盗難に遭いやすくなる。自分の物だとわかる一工夫を。
防犯登録をすませ、駐輪する環境に注意をし、しっかりとした盗難防止対策を講じる。それでも、自転車を盗まれてしまったときの最後の砦が保険です。
自転車盗難保険は、自転車乗車中に他人をケガさせてしまったときや、自分が事故を起こしてしまったときに補償されるいわゆる「自転車保険」とは別のものです。保険会社、自転車メーカー、自転車小売り販売店などが販売し、盗難または盗難と破損(全損・半損)を付帯して補償します。
自転車盗難保険は、高額のスポーツサイクルであることを加入条件にしている保険商品もあれば、自転車の種類、新車・中古車を問わずに加入できる盗難保険も。後付けパーツまで補償してくれる保険もあります。補償金額は保険会社によってさまざまですが、一般的には購入価格を限度額に5,000円~50万円ほど、年間保険料は数千円~1万数千円の保険が多くなっています。保険期間についても、1~3年、1年ごとの更新で期限のないものなど、保険会社やプランによってさまざまです。
ピストバイクやサイクルアシスト付自転車など高級品は保険をかけられることも多い。
補償金額や補償期間も、さまざまな自転車盗難保険。そうしたなかから、どこに着目して保険に加入すればよいのか、佐伯さんに教えてもらいました。
「やっぱり、数十万円もする自転車は、転売目的で狙われる可能性も高いので、自転車盗難保険をかけておきたいですよね。でも、数千円の『ママチャリ』に自転車盗難保険をかけるかどうかは、盗難防止のためにいくら費用を使うのかということと同様に、その人の価値観次第。
自転車の購入代金が1万円以内だから盗難保険は不要と考える場合もあるでしょうし、大切な人から譲り受けた物でお金には代えられないと金額以上の価値を感じる人もいるでしょうから、自分で選ぶ、判断することが大切だと思います。
自転車盗難保険に加入するかどうか、どの自転車盗難保険を選ぶかは、住んでいる環境、自転車の購入価格、自分の価値観などを総合的に考え、自分に合った選択をするようにしましょう。ポイントは『何かあった時に後悔しないように』備えることです。
自転車の利用の仕方次第では、自宅敷地内での盗難に備えるだけなら、火災保険の特約のなかにも自転車の盗難を補償してくれるものもあるので、そちらも調べたうえで加入を検討してみてもよいのではないでしょうか」
※1 警察庁ホームページ「令和3年 刑法犯に関する統計資料」内9P「図表:1-2-4-4(乗り物盗の認知・検挙状況H24-R3 の推移)」
https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R03/r3keihouhantoukeisiryou.pdf
安全生活アドバイザー。「頭を使って身を守る方法・知的護身術」を提唱。暮らしのなかのあらゆる場面での危険を指摘、排除する方法を分かりやすく解説。危機管理のスペシャリストとして、講演やTV出演をこなす一方、著書10冊の執筆など精力的に活動。
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(掲載開始日:2019年6月3日)