Rakuten Mobile 最強プラン
マイナ保険証とは?メリットや注意点、従来の健康保険証の廃止について解説します

マイナ保険証とは?メリットや注意点、従来の健康保険証の廃止について解説します

公開日:2023年1月23日

マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」。政府は現在の健康保険証を原則として廃止し、今後はマイナ保険証に一体化していく方針を固めました。そこで本記事では、マイナ保険証の気になるあれこれを解説。「いつから紙の健康保険証が廃止になるの?」という疑問から、マイナ保険証を使うメリット・デメリット、作るときの手続きや登録方法、具体的な使い方まで、わかりやすくご説明します。

マイナンバーカードが保険証になる「マイナ保険証」とは?

「マイナ保険証」とは、病院や薬局で健康保険証として利用できるよう登録を済ませたマイナンバーカードを指します。政府は、国民の利便性向上とともに、医療システムのデジタル化を後押しするためにも、マイナ保険証の普及を進めています。

・「マイナ保険証」はいつから、どう使えるの?

マイナ保険証は2021年の10月からすでに利用可能となっています。現在の利用状況を見てみると、厚生労働省によると、マイナ保険証の利用登録は2022年12月11日時点で約3,567万件。これは全人口のおよそ3.5人に1人程度ということになります。

またマイナ保険証は病院や薬局に置いてある専用のカードリーダーにかざして利用しますが、対応している医療機関は4割程度となっています(2022年12月11日時点)。

マイナ保険証の義務化までのスケジュール

2023年4月 すべての医療機関・薬局において、マイナンバーカード保険証を利用して受診できるように
2023年5月 米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」のスマートフォンにマイナンバーカードの機能を搭載するサービスを開始予定
2024年秋 紙の健康保険証を2024年秋に廃止し、マイナンバーカードと一体化
2024年度末 運転免許証とマイナンバーカードを一体化。導入時期について前倒しできないか検討。
  • 2022年12月時点

出典:デジタル庁「よくある質問:健康保険証との一体化に関する質問について」
デジタル庁「河野大臣記者会見(令和4年10月13日)」

・従来の健康保険証を廃止するのはいつから?「マイナ保険証」が義務化へ

政府は、現在使われている紙などの健康保険証を2024年の秋に原則廃止することを発表し、保険証の機能をマイナンバーカードへ一体化することを決めました。これにより、マイナ保険証は事実上の義務化となります。

「今までの保険証は使えなくなるの?」と不安に思う方もいるかもしれません。政府は、マイナ保険証を持っていなくてもきちんと保険診療が受けられると明言しています。目標はすべての人にマイナ保険証が行きわたることですが、中には病気などの理由で手続きが難しい方や登録が間に合わない方もいるでしょう。そういう方を対象に、なんらかの措置が取られる見通しです。

FP馬場先生 FP馬場先生

FP馬場先生からのアドバイス!

なぜマイナ保険証が推し進められているの?

「マイナ保険証」は、マイナンバーカードを持つメリットを増やすために、政府が行っているいくつかの施策の中のひとつです。政府が国民にマイナンバーカード取得を推進しているのは、それによって「国民の利便性の向上」「行政の効率化」「公平・公正な社会の実現」をめざしているからです。また、マイナンバーカードやマイナ保険証の導入は、これまで人が手をかけて紙で処理してきた作業を、今後はデジタル化によって手間や時間を省き、より早くより効率的にこなせるよう変革する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の一環とされています。

「マイナ保険証」を使った場合のメリットとは?

ではマイナ保険証を持つと、今までとどう変わるのでしょうか?まずはマイナ保険証を持つことでどんなメリットがあるのか、具体的にご説明します。

マイナ保険証のメリットとは?

マイナ保険証のメリットとは?

出典:経済産業省「マイナンバーカードの健康保険証利用について(令和4年1月)」をもとに作成

・データに基づく診療・薬の処方が受けられる

自分の体の状態を医師に伝えようにも、口頭で正確に伝えるのは難しいものです。しかしマイナ保険証を利用することで、「特定健診」や「後期高齢者健診」の情報がマイナポータルで管理できるようになります。「特定健診」とは40~74歳と対象とした、いわゆる「メタボ健診」と言われるもの。また、「後期高齢者健診」は75歳以上の方を対象とした健診です。

マイナポータルでは、健診の結果や、服薬・喫煙歴といった質問情報などを見ることができます※1 。初めての医療機関でも、本人が同意すれば医師がデータを見ることができるので、より正確で適切な医療が期待できます。

薬についても同様です。いつ、どこの医療機関で、どのような薬剤をどのくらいの量処方されたのか、というデータを薬剤師と共有できる※2ので、お薬手帳が不要になります。旅行先や災害時でも情報を正確に伝えることができるので安心です。

・高額療養費制度もスムーズに利用できる

高額療養費制度とは、病院や薬局で支払う医療費が1ヵ月の上限額を超えた場合、超えた額が支給される制度。通常は医療機関の窓口で一旦支払ったあとに支給申請書を提出する必要がありますが、事前に「限度額適用認定証」を申請することで、窓口負担を上限額に抑えることができます。もし申請が間に合わなかった場合は、高額な費用を一時的に支払わなければいけません。

しかしマイナ保険証が利用できる医療機関では、限度額適用認定証が不要になります。マイナンバーカードか健康保険証を出して、申請に必要な情報を提供することに同意すれば、公的医療保険が適用される診療に対しては限度額を超える分を支払う必要がありません。

・転職などをしても健康保険証として使える

今までの保険証は、就職や転職、引越しの際に切り替える必要がありました。新しい保険証が届くまでに時間がかかる場合もあり、「病院に行きたいのに保険証がない」と焦ることも。

マイナ保険証なら、新しい医療保険者への手続きが済んでいれば、マイナンバーカードでそのまま受診できます。医療保険者とは保険事業をおこなっている団体のことで、国民健康保険の場合は市町村または各国保組合、社会保険の場合は全国健康保険協会や健康保険組合を指します。

また国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している方は定期的に保険証を更新しなければいけませんが、それも不要に。70歳から74歳の方を対象とした高齢受給者証も提示する必要がありません。

・確定申告がラクになる

確定申告で医療費控除を受けるのに、「領収書を管理するのが面倒」と感じている方もいるのではないでしょうか?

マイナンバーカードを持つと、政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」を通して行政の手続きや自身の情報を確認できるようになります。マイナ保険証を利用すると、医療費はもちろん、診療を受けた医療機関や日時など申告に必要な情報もマイナポータルで管理できます。さらに国税の電子申告・納税システムである「e-Tax」と連携させることで、データの自動入力も可能に。確定申告がスムーズに完結できます。

・病院や薬局での患者の窓口負担が少なくなる

マイナ保険証を使うと、従来の保険証に比べて、患者の負担額が少なく済みます。医療費3割負担の患者の場合、マイナ保険証を使うと初診料が6円上乗せされますが、マイナ保険証に対応した医療機関で従来の保険証を使った場合は12円です。

実は2022年4月の導入当初は、「従来の保険証よりマイナ保険証を利用した方が高い」という現象が起きており、医療費3割負担の患者の場合、マイナ保険証だと初診で21円、従来の保険証は9円の負担増となっていました。しかし、政府が診療報酬の算定方法を改正したことで、2022年10月以降は、従来の保険証よりも負担が少なくなりました。

従来の健康保険証との窓口負担の違い

従来の健康保険証との窓口負担の違い

出典:デジタル庁「マイナンバー(個人番号)制度 よくある質問」などをもとに作成

FP馬場先生 FP馬場先生

FP馬場先生からのアドバイス!

マイナ保険証になったらこう変わる!

マイナ保険証を活用することで、今までかかっていた手間や時間を大幅に省くことができるでしょう。面倒だった確定申告や高額療養費制度の利用などもグッとかんたんになります。治療や健康増進に役立てたり、金銭的な負担を軽減したりすることも期待できますね。
なお、2023年5月11日以降はマイナ保険証の機能をAndroidのスマートフォンに搭載できるようになる予定です。実現すれば、スマホさえあればマイナンバーカードも健康保険証も持たずに医療機関で保険診療が受けられるようになります。より便利な社会の実現に向けて、今後も続々と計画が進められていきそうです。

「マイナ保険証」を使う場合のデメリットや注意点はあるの?

では逆に、マイナ保険証を使うことで、なにかデメリットや注意点はあるのでしょうか?詳しくみていきましょう。

・「マイナ保険証」が使えない医療機関がある

マイナ保険証を利用するためには、病院や薬局があらかじめ設備を整えておく必要があります。具体的には顔認証付きカードリーダーの設置や、患者の情報を確認するシステムの導入などです。

しかし2022年12月11日時点での対応医療機関は4割程度。利用できる医療機関や薬局の確認方法は後ほど詳しくご説明しますが、現状では6割近くの医療機関で使えないということになります。そこで政府は、2023年4月からシステムの導入を原則義務化し、急ピッチで対応を進めています。

FP馬場先生 FP馬場先生

FP馬場先生からのアドバイス!

マイナ保険証を紛失してしまったら?

マイナ保険証を落とした、紛失した、盗まれた……そんなときはすぐにデジタル庁のマイナンバー総合フリーダイヤルに電話しましょう。利用を一時停止することができます。聴覚や発話に困難があっても利用できる「電話リレーサービス」も完備されていますよ。仮にカードが他人の手に渡ってしまっても、パスワードなどの認証がないと利用できない、データを無理に取り出そうとすると自動的に壊れるなど、中身は何重にも守られています。

現在は再発行されるまで1~2ヵ月かかりますが、政府は今後長くても10日程度まで短縮していくとしています。また、再発行を待つあいだも保険証が利用できるよう、現在調整が進められています。

「マイナ保険証」の使い方や手続き方法は?

ここまで読んで「マイナ保険証を作ろうかな」と思った方もいるかもしれません。マイナ保険証を使うには、どのような手順を踏めばいいのでしょうか?流れを簡単にご説明します。

・マイナ保険証の作り方・手続き・登録の方法

(1)マイナンバーカードと数字4桁の暗証番号(パスワード)を用意する

マイナンバーカードをお持ちでない方は、まずはマイナンバーカードを申請しましょう。交付申請書または個人番号通知書があれば、スマートフォン・パソコン・証明用写真機・郵送で申請できます。

(2)マイナンバーカードを保険証として登録する

保険証の利用申し込みは、マイナポータルから行えます。その際、マイナンバーカード読み取り対応のスマートフォン、パソコンで登録する場合はICカードリーダーが必要です。それ以外ではセブン銀行ATMから申請することも可能です。

マイナ保険証の作り方・手続き・登録方法について、詳しくはマイナポータル※1や厚生労働省のホームページ※2 をご確認ください。

・マイナ保険証の使い方

マイナ保険証に対応している病院や薬局で、マイナンバーカードをカードリーダーにピッとかざします。その後、顔認証または数字4桁の暗証番号(パスワード)を入力し、各種同意事項の確認・選択後に本人確認ができたら完了です。

マイナ保険証の使い方

マイナ保険証の使い方

出典:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用について」令和4年1月

・マイナ保険証が使用できる医療機関や薬局の確認方法

マイナ保険証は、「マイナ受付」のステッカーやポスターが貼ってある病院や薬局で利用できます。厚生労働省のホームページでは対応医療機関のリストを公開しているので、事前に確認すると良いでしょう。

現在、対応している医療機関は4割程度です(2022年12月11日時点)。しかし2023年4月からシステム導入が義務付けられるため、これからますます普及すると思われます。

FP馬場先生 FP馬場先生

FP馬場先生からのアドバイス!

マイナ保険証は使わなくてもよい?

「マイナ保険証の実質義務化」と言われますが、政府は「マイナ保険証を持っていない人でも今までと変わりなく保険診療を受けられる」としています。どうしてもマイナンバーカードやマイナ保険証を持ちたくない人は尊重されますし、事情があって持つことができない人も配慮されるでしょう。ただ、持たなくてもいいですが、持ったほうが便利になるのは確実でしょう。政府はさまざまな使い道やマイナポイントのようなお得な特典も用意して、普及を促進しています。今後は運転免許証との一体化も検討されています。

マイナンバーカードやマイナ保険証の取得・利用は任意ですが、マイナンバーはすでに全国民に割り振られています。避けられないのであれば、存分に活用してメリットを享受するほうを取るのもひとつの選択肢です。

まとめ

2024年秋から現在使われている健康保険証が廃止され、事実上の義務化となるマイナ保険証。政府は普及に向けてさまざまな取り組みを行っています。

マイナ保険証については、自分の体の状態をデータで共有することでより良い医療を期待できるほか、確定申告や高額療養費制度の手続きが便利になるなど、いろいろなメリットがあります。一方で、個人情報漏洩のリスクなど、国民の不安が根強くあるのも事実。メリット・デメリットそれぞれをよく理解したうえで利用することが大切です。

監修者情報

馬場 愛梨(ばば えり)

監修者

ファイナンシャルプランナー 馬場 愛梨(ばば えり)

ばばえりFP事務所代表。関西学院大学商学部を卒業後、銀行の窓口業務に従事。その後、保険代理店や不動産業界などでも経験を積み、独立。自身が過去に金銭的に苦労したことから、難しいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えするべく活動中。お金にまつわる解説記事の執筆や監修を数多く手掛けている。保有資格はAFP(日本FP協会認定)、証券外務員1種など。

ばばえりFP事務所公式サイト

2212894-2312