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犬も高齢期に入ると、体にさまざまな変化が出ていままでとは異なる対応が必要になることがあります。しかし、毎日接していると意外と変化に気が付きにくく、見逃してしまうこともあるでしょう。
シニア期の愛犬にとっては、ちょっとしたことが老化のサインになります。「眼が白っぽくみえる」「イボのようなものができた」など、ささいな変化でも素早く適切な対応しておくと病気の予防はもちろん、老化のスピードを遅らせることにもつながります。
ここでは、老化のサイン、シニア期にかかりやすい病気、食事で飼い主さんが気をつけることなどについて解説します。また、高齢犬が手術をする際の全身麻酔のリスクや注意点についてもご紹介します。ぜひ参考にしてください。
一般的に、犬の平均寿命は12〜20年といわれています。もちろん、寿命は小型犬、中型犬、大型犬や犬種によって異なりますが、基本的には人間の約4倍のスピードで歳をとっていきます。
犬にとってのシニア期は7歳頃から始まります。その頃から徐々に老化のサインが出始め、大型犬は8~11歳頃、小・中型犬は12~16歳頃に本格的に高齢犬と呼ばれるようになります。
「口臭が強くなってきた」「眼が白くなってきた」という体のサインはもちろん、「食欲がなくなってきた」「物事への関心が低下してきた」「夜鳴き(夜泣き)が多くなる」などの行動の変化にも飼い主さんは気をつけることが大切です。
犬と人間の年齢を比較すると、犬の7歳は人間の44~54歳前後。8歳から10歳(大型犬は6〜7歳)頃から中高齢期に入り、老化が顕著にあらわれ始め、病気が多くなります。
実際には犬種によっても寿命や老化のスピードは異なりますが、犬の年齢を人間の年齢に換算すると、次のような目安になります。
小~中型犬の場合 | |
---|---|
小~中型犬 | 人 |
1ヵ月 | 1歳 |
2ヵ月 | 3歳 |
1年 | 17歳 |
2年 | 23歳 |
3年 | 28歳 |
5年 | 36歳 |
10年 | 56歳 |
12年 | 64歳 |
15年 | 76歳 |
20年 | 96歳 |
大型犬の場合 | |
---|---|
大型犬 | 人 |
1年 | 12歳 |
2年 | 19歳 |
3年 | 26歳 |
5年 | 40歳 |
7年 | 54歳 |
10年 | 76歳 |
13年 | 92歳 |
老化のサインは体や行動に変化があらわれますので、飼い主さんは日頃からチェックしておきましょう。発見が早ければ老化のスピードを緩めることができるかもしれません。
高齢期の犬の行動をみてみると、若いときよりも物事への関心が低下してきたり、消化機能が衰え食べる量が減ったりすることがあります。
また、昼夜が逆転したり、夜鳴き(夜泣き)をしたりすることがあります。この場合は加齢などによる認知症を発症している可能性が考えられます。
老化が進むと目が白くなったり、口臭がきつくなったり、音や呼びかけに反応しなくなるなどの変化もみられるようになります。
愛犬の状況を常に確認して体にあらわれる老化のサインをチェックしてください。
人間と同様に高齢犬も老化に伴い、病気にかかるリスクが高まります。ここでは、どんな病気にかかりやすいのか、またそのときにおこなわれる、外科手術、CT、MRI検査、麻酔の処置などについてもご紹介します。
行動の老化、体の老化に隠れた病気のサインを見逃さないよう、高齢犬にはどんな病気があるのかを知っておきましょう。
攻撃的になるなど性格の変化が起きたり、徘徊、夜鳴き(夜泣き)、夜間の無駄吠え、昼夜逆転などの症状がみられる場合、認知症または脳の病気が疑われます。
犬の認知症は11歳~12歳を過ぎる頃から発症するといわれています。残念ながら有効な治療薬は存在せず、根本的な治療法もありませんが、日光浴をさせたり、声かけをしたり、適度な運動をおこなうなどで、ある程度進行を遅らせることができます。
眼が白くなったり、ものにぶつかったり、性格が臆病になるなどの行動がみられる場合、白内障のおそれがあります。白内障は視力の低下や失明に至るケースもある病気です。
なお、加齢による水晶体の変化により起こるものを老年性白内障といい、多くは6歳以上で発症します。治療法には「内科的療法」と「外科的療法」があり、内科的療法では、進行を遅らせることを目的に点眼薬を使用します。視力が障害されている白内障の場合は、外科的に水晶体を吸引除去し、人工レンズを挿入する手術などをおこないます。
また、老化が原因で水晶体の中心部にある核が圧迫されて硬くなると、眼が白く濁って見えます。これを核硬化症といいますが、加齢による変化のためとくに治療は必要ありません。
シニア犬では、脳腫瘍や腎不全などの病気が原因となっててんかんが起こることが多くあります。診断のためには、血液検査や尿検査のほか、全身麻酔を使用してMRI検査や脳髄液検査、脳波の検査がおこなわれることもあります。
しかし、検査をしても異常がみつからない場合や、脳腫瘍がみつかっても手術が難しい場合があります。てんかんの治療は投薬が基本ですが、脳腫瘍などが発作の原因になっている場合は、その病気を治療することが重要です。ただし、治療が困難な場合は、症状を緩和させるための治療がおこなわれます。
シニア犬の場合、代表的なのは腎臓の線維化によって起きる慢性腎臓病です。
進行すると、体重が減ったり、脱水を起こしたり、貧血、嘔吐、下痢・便秘などの症状があらわれます。腎臓の不可逆的な変化のため完治が難しい疾患です。早めのケアで腎臓寿命を延ばすことを目指しましょう。
歯周病は、付着した歯垢や歯石から細菌感染すると起こり、重症化すると顎の骨が溶けるなど、さまざまな問題を引き起こします。口臭や歯がグラグラしていたら、要注意。歯石取りや歯科処置については、全身麻酔が前提になることがほとんどです。
シニア犬がかかりやすい内分泌疾患としては、甲状腺ホルモンの分泌が減少する甲状腺機能低下症や、副腎皮質ホルモンが過剰になる副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)などが代表的です。
甲状腺機能低下症のおもな症状は活動の低下、毛並みが悪くなる、体重の増加、徐脈などで、血液検査によって診断されます。治療では甲状腺ホルモンの薬を投与します。これは生涯にわたって続く場合がほとんどです。
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)は腎臓の近くにある副腎から、コルチゾールという副腎皮質ホルモンが過剰に分泌される病気です。水を飲む量が増える、おなかがふくらむ、皮膚のトラブルなどがおもな症状で、治療は症状をなくすことと、合併症のリスクを減らすためにおこないます。治療の選択肢は原因によって、外科手術や放射線治療、内科治療があります。
足や腰、背中を痛がる、散歩や階段、段差を嫌がるなどが見られたら、関節や脊椎の病気かもしれません。歩き方がおかしい、抱っこするときに嫌がる・痛がる、元気がないなどがサインです。シニア犬に多い変形性関節症は、ほうっておくと完全に歩けなくなってしまいます。歩き方や座り方の異常を感じたら、早めに受診しましょう。治療には、非ステロイド系の消炎鎮痛剤や、関節軟骨の修復を助ける注射を使用します。
病気になったときには、外科手術、CT、MRI検査、麻酔の処置などがおこなわれることがあります。
動物医療においての全身麻酔は、痛みや恐怖を減らすためにおこないます。医療行為を安全・確実におこなうため、外科的な手術はもちろん、歯石除去やCT検査、MRI検査にも全身麻酔が必要になります。
シニア犬は、持病を抱えていることもあるため、若い犬と比べると、麻酔を使用するリスクが高くなります。麻酔処置は、心臓や腎臓、肝臓に負荷がかかる可能性があります。そのため、飼い主さんとしては積極的な検査や治療をおこなうべきか悩まれることもあるでしょう。
そんなときは、術前検査により麻酔リスクを評価できます。術前検査結果をふまえて、主治医と十分なコミュニケーションをとりながら、犬の健康を最優先に考慮し、飼い主としての判断をおこないましょう。
高齢犬で疾病があり、麻酔が使えない場合は、主治医と相談をして愛犬の苦痛が少しでも緩和できるような治療を相談していく必要があります。
人間と同様、犬も高齢になれば、病気にかかる確率があがります。そこには当然、医療費の負担も増えるなど、家計への影響も少なくありません。犬には公的な医療保険がないことから、ペット保険への加入によって経済的な負担を軽減できる可能性があります。
ただし、現在、治療中の病気や既往歴があるとペット保険には加入できないケースもありますので注意しましょう。しかし、すべての病気が補償外になるとは限りません。まずは、ご自身の愛犬の病気などの症状について保険会社で確認をするとよいでしょう。
具体的に犬の医療費はいくらかかるのでしょうか。楽天インサイトがインターネットで実施した「ペットに関する調査」によれば、犬1頭にかかる医療費の平均費用は2万8,848円という結果が出ています。
当然、高齢になれば病気やケガになるリスクが高くなり、それに伴い医療費の負担も増えることが想定されます。
高齢犬になれば、食事についても配慮が必要になり、お金がかかります。そこに医療費が重なると家計を圧迫することになるため、ペット保険に加入することで、費用負担増加に備えることも検討するのがいいでしょう。
加入年齢に制限のないペット保険もあるので、気になる方はぜひ活用してください。
ペット保険によっては、傷病の内容により加入できなかったり、特定の病気や体の部位については補償しなかったり、加入に条件を設けているものもあります。
愛犬の状況などを把握し愛犬にフィットする保険かどうか加入前に詳しくチェックしましょう。
高齢犬にかかる費用はどのくらい?
一般的に、犬1頭にかかる費用は年間10万円以上といわれています。
しかし、高齢になるにつれて病気やケガが増えやすく、医療費がかかりやすい傾向があります。そのためペット保険では、高齢犬ほど保険料が高めに設定されていることが多いです。
なかには、ひとつの病気の治療で数十万円単位のお金が必要になることも。さらに、療養のための特別な食事が必要になったり、介護が必要な状態になったりした場合などは、高額な負担が長く継続する可能性もあるでしょう。
ただ、かかる費用は愛犬の健康状態によっても大きく変わってきます。健やかに長生きできる環境を整えてあげたいですね。
高齢犬になるにつれ、定期健診がこれまで以上に重要になってきます。愛犬が高齢期を迎えたら6ヵ月ごとを目安に、年2回は健康診断を受けましょう。
これは、犬の加齢のスピードが人間の約4倍であることに起因します(小・中型犬の場合)。健康診断では通常の身体検査、ワクチン接種のほか、尿・糞便検査や画像検査が実施される場合があります。また、年に1回は血液検査を受けるようにしましょう。
老化のスピードを遅らせたり、病気を早期発見したりするために、動物病院で健康診断を定期的におこないたいものです。動物病院にもよりますが、一般的な検査内容は以下のとおりです。
動物病院のなかには、「シニア科」といったシニア動物のケア専門の診療科を設けているところもあります。
そこでは、生活スタイルや食事の管理、認知症の相談、関節や口腔ケアの相談、一時預かりなど高齢犬のサポートが充実している病院もあるので、積極的に相談するもの良いでしょう。
高齢犬の長生きの秘訣は散歩?最適な散歩量や散歩の効果、注意点を解説
散歩は加齢とともに落ちてしまう筋力を衰えないようにする効果もあります。また、外に出ることで、色々な刺激を受けてワンちゃんの気分転換やストレス解消にも役立ちます。
あくまでも目安ではありますが、小型犬で最適な散歩量は1回あたり1〜2km程度の距離を約20〜30分程度、中型犬では1回あたり20〜30分の散歩を1日2〜3回程度、大型犬は1回あたり60分程度の散歩を1日2回おこなうことがおすすめです。狩猟犬や牧羊犬として改良された犬種では小型犬でも運動量がたくさん必要な場合もあります。
散歩の途中で、公園などのスペースやドッグランがあれば、遊びも取り入れてあげると良いでしょう。ボール遊びや紐の引っ張り合いなどは、ワンちゃんの本能的な欲求を満たすことができ、ストレス発散にもなります。
ワンちゃんの散歩のときの注意点としては「拾い食い」「ワンちゃんの事故」に気をつけていただきたいです。
道にはタバコの吸い殻や、串などの食べてしまうと危険なものが落ちていることもあります。また、交通事故やほかのワンちゃんとの咬傷事故の可能性もあります。散歩のときは愛犬が予期せぬ事故に巻き込まれないように注意してあげてください。
高齢に伴い、食事の管理も大切です。シニア犬の年代になれば活動量が減ったり、消化機能が衰えたり、基礎代謝力が低下していきます。
また、聴覚→視覚→嗅覚の順に機能低下がみられるようになるともいわれています。
これらが原因で食欲がなくなったり、好みがかわったりすることも。そこで、摂ったほうが良い栄養や気をつけたい工夫をご紹介します。
良質なタンパク質やミネラルバランス、カロリーを意識した食事に気をつけましょう。また、愛犬にあわせて食器の高さを調整したり、すべり止めマットを敷いたりして、食事の環境を整えてあげることも大切です。以下の点も食事を考えるうえで大切です
高齢犬になると老化に伴って起きる身体機能(視覚、嗅覚、筋力、脳など)の低下や病気(口内トラブルなど)が原因でご飯を食べないケースがあります。そんなときは、以下のようなひと手間をかけて食事の内容を変えて与えてみましょう。
高齢になって足腰が弱くなることから、これまで歩けていた場所でも歩きづらくなることもあります。とくに床がフローリングの場合は滑りやすくケガにもつながるので、毛足の短いじゅうたんやヨガマット、滑り止めのワックスを塗ったりして、安全な足場を作ってあげましょう。
また、階段を上がらないようにフェンスを設置したり、家具の配置を検討したり、生活環境全体を見直すことも必要になります。寝る場所は、夏は涼しく冬は保温性の高いペットヒーターや介護用マットなどを準備してあげるとよいでしょう。
愛犬の介護が必要になっても、飼い主さんが介護に十分な時間をとれない、精神的、肉体的な負担が大きいなど、十分に面倒をみられないこともあります。
そんな場合は、ひとりで悩まずに、老犬介護ホームや介護の往診をしている病院、介護のサポートをしている病院などを探して早めに対応をしましょう。
愛犬がいつか迎えるシニア期に備えて、定期的な動物病院の受診や信頼できるホームドクターをみつけていただけたらと思います。歳を重ねると病気も増えますが、大切な時間を共に過ごした愛犬との時間をよいものにするためにも準備をしておくとよいでしょう。(獣医師 竹尾先生)
愛犬が高齢になってくると、医療費などでお金がかかることも増えるかもしれません。もしものときも、金銭的な心配をすることなく愛犬にとって最善の対応をしてあげられるよう、飼い主としてできる限り備えておきたいところです。ペット保険もその一助になるでしょう。ただ、保険会社や契約プランによって補償内容が異なるため、十分理解したうえで加入を検討するようにしましょう。(FP 馬場先生)
関東周辺の動物病院で獣医皮膚科診療を中心に動物の診療を行っております。
また、動物病院にて診療に従事する傍ら、麻布大学の生理学第2研究室で院生として、動物の皮膚治療の研究を行っています。動物と皮膚が好きな獣医師です。
ばばえりFP事務所代表。関西学院大学商学部を卒業後、銀行の窓口業務に従事。その後、保険代理店や不動産業界などでも経験を積み、独立。自身が過去に金銭的に苦労したことから、難しいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えするべく活動中。お金にまつわる解説記事の執筆や監修を数多く手掛けている。保有資格はAFP(日本FP協会認定)、証券外務員1種など。
ばばえりFP事務所公式サイト
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(掲載開始日:2023年6月18日)
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