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猫の便秘。便秘に効く食べ物やマッサージ、病気のサインを知りたい!動物病院を受診する目安は?

猫の便秘。便秘に効く食べ物やマッサージ、病気のサインを知りたい!動物病院を受診する目安は?

人間は便秘になると、市販薬を飲んだり、運動やマッサージをしたりして解消しますが、猫が便秘になったときはどのように対処すれば良いのでしょうか?水分不足やストレスなど、猫の便秘の原因はさまざま。ときには、危険な病気が隠れていることもあります。動物病院を受診する目安や便秘の時にオススメの食事(餌)、便秘に効くマッサージや予防法など、猫の便秘対策を知っておきましょう。

ウチの猫ちゃん便秘?便秘かどうか判断する基準は?

丸3日以上ウンチが出ていなければ、便秘の可能性大!

一般的に猫は1日に1~2回排便します。便秘かどうかを判断する基準は猫の種類や大きさにもよりますが、丸3日以上の期間、排便していなければ便秘の可能性があり、5日以上なら便秘といえます。また、健康な猫のウンチは充分な水分を含んでいるためツヤがあります。ウンチが出ていても、硬くてコロコロとした小さな便や絞り出したような細長い便が少量、といった場合は、便が腸内に残っていて便秘になっている可能性があると考えられます。

ウンチが硬くなる原因のひとつに、水分不足があげられます。もともと猫は砂漠に住む動物で、犬などと比べると飲む水の量が少なく、腸の中で便が硬くなりやすい傾向があります。また、食物繊維の少ないグレイン(穀類)フリーフードなども便秘の原因になります。

猫の様子がいつもと違うときは、便秘のサインかも

「排便姿勢をとっているのに便が出ない」「いつもよりも時間をかけて踏ん張っている」「排便時に苦しそうに鳴く」「何回もトイレに行く」といった変化があった時は、便秘の可能性が高いです。下腹部を触ると硬くなった便のゴロゴロとした感触があったり、おなかを触られるのを嫌がったりするようになる猫もいます。

ストレスや運動不足も便秘の原因になります。「トイレが汚れている」「トイレの場所や容器、砂が気に入らない」「排泄中に驚いたなど、トイレで嫌な思いをした」など、排泄環境に問題がある場合や引っ越しなどで環境が変わるとストレスで排便を我慢してしまい、便秘になることがあります。また、運動不足になると腸の動きが弱まり、便秘になりやすいので、適度な運動をさせるようにしましょう。

生まれつきしっぽが短い「マンクス」という猫種は、尻尾や腰を構成する骨の変形が強いと、神経を圧迫して排便する力が弱まり、便秘になりやすいと考えられています。筋力の低下が見られる高齢の猫も、便秘を起こしやすい傾向があります。とくに冬場は水分摂取量も運動量も不足しがちですので、便秘になっていないか、細やかに確認することが大切です。

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師 山本先生のアドバイス!獣医師 山本先生のアドバイス!

猫の便秘は、飼い主さんの想像以上に重大な病気が隠れている可能性があります。動物病院では、便が固くなりすぎると浣腸や指を入れて便を摘出するなどの処置を行いますが、これは猫の負担も大きいです。便が3日以上出ていない場合は動物病院を受診しましょう 。少しでも良いので日頃からよく運動させ、十分な水を飲ませることが便秘予防になります。

ウチの猫ちゃん便秘?チェックポイント! ウチの猫ちゃん便秘?チェックポイント!

便秘になった時の対処法!マッサージしてもOK?

便秘に効く猫ちゃん用マッサージ

本格的なマッサージではなくても、猫ちゃんが気持ち良いと感じるところに触れるだけで、リラックス効果があります。ここでは、便秘対策として飼い主さんでもできるマッサージ方法をご紹介します。猫ちゃんが嫌がらないなら、毎日のスキンシップにマッサージを取り入れると、便秘予防の効果を期待できます。時間は1日5分~10分ほどで充分です。

■まずは、マッサージの前に準備!
まずは、猫の様子を観察します。嫌がる猫に無理やりマッサージをしようとするのはNG!発熱や下痢、ひどい便秘など猫の体調が悪い時もマッサージは控えましょう。持病がある猫の場合は、病気を悪化させることもありますので、かかりつけの獣医師に事前に相談しましょう。また、猫の皮膚を傷つけないように、マッサージを始める前に飼い主さんの爪を短くしておきます。冷たい手で触って猫を驚かせないように、手を温めておくとさらに良いでしょう。

■step1:リラックスさせる
マッサージは、猫も飼い主さんもリラックスした状態ではじめることが大切です。まずは、猫がくつろいでいる時に優しく頭をなでてあげましょう。気持ち良さそうにしていたら、前足、背中、しっぽ、後ろ足の順でゆっくりと優しくなでていきます。

■step2:そっと脇腹を揉む
手を前後に動かしながら、そっと優しく脇腹を揉んであげます。おなか全体を揉むことで腸を刺激することができます。この時、強い力で押すと猫が嫌がりますので、優しく触れるように気をつけましょう。

■step3:時計回りにおなかをなでる
猫が充分にリラックスしたら、横向きや仰向けにして、指先で「の」の字を描くように時計回りにおなかを優しくなでます。おなかを触られるのを嫌がるようなら、後ろ足の付け根のあたりを背中側から優しく揉んであげます。

猫の便秘に効くマッサージ 猫の便秘に効くマッサージ

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師 山本先生のアドバイス!獣医師 山本先生のアドバイス!

すでに便秘になっている猫のマッサージの場合は、ある程度力を入れる必要があります。必ずかかりつけの獣医師の元で指導を受けてから行なってください。予防的に行なう場合は、まずは猫ちゃんが嫌な気持ちにならない配慮をすることが大切です。コミュニケーションをとりながら継続的に実施できるように、飼い主さんも猫ちゃんもリラックスしながら行ないましょう。

市販薬やサプリメント、人間用の浣腸を使っても大丈夫?

便秘対策としては、ペット用のサプリメントを活用するのも良いでしょう。オリゴ糖や乳酸菌は胃腸の働きを良くする効果があります。そうした成分がバランスよく入ったサプリメントを与えると、便秘解消を期待できます。他にも、酸化マグネシウムは便を柔らかくして、排泄しやすくする作用があります。また、嘔吐を伴っている場合は整腸剤で腸を整えるのも良いでしょう。ペット用の市販薬も使用できますが、大腸癌など他の病気が隠れていることもありますので、発見が遅れないように獣医師の診察を受けたほうが安心です。

また、即効性のある便秘対策としては浣腸があります。肛門から温水などを注入して便を柔らかくし、指や手で猫のおなかを押して強制的にウンチを出す方法です。腸が破れて死亡する可能性もあるため、必ず動物病院で処置してもらいましょう。また、人間用の浣腸を使用するのは、愛猫を命の危険にさらします。たとえ赤ちゃん用の浣腸であっても、絶対に使用は控えましょう。

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師 山本先生のアドバイス!獣医師 山本先生のアドバイス!

便秘の原因として重大な病気が隠れていることもあります。市販のサプリメントを使う前にまずは一度動物病院で何が原因で便秘になっているか調べてください。また、自分で浣腸や綿棒などを入れると非常に危険なので絶対に行なわないでください。人間用の浣腸には猫に重篤な副作用が起こり命に関わるものがあります。水だけでも、量が多いと吐糞をしたり、体温が急激に変化したりする可能性があり、危険です。自宅で浣腸をお願いすることもありますが、必ず獣医師の指導のもと実施してください。

その便秘、病気のサインかも?動物病院を受診する目安は?

便秘の原因になっている病気と症状

便秘で元気がない猫ちゃんの様子を見ると、「悪い病気なのではないか」と心配になるもの。猫が便秘になる原因はさまざまですが、多くの場合は何かしらの病気が関連しています。ここでは、便秘からどんな病気が疑われるのかご紹介します。

■排便痛
便の表面に血が付着している場合は、硬い便をする時に肛門の一部が切れて出血したことが考えられます。痛みがあるために排便を嫌がり、便秘になっているのかもしれません。肛門の左右両脇にある肛門腺が炎症を起こす「肛門腺炎」の場合も、排便時に痛みを感じることがあります。

■狭窄
狭窄は、結腸(大腸の一部で直腸につながる部分)などに腫瘍やポリープができる、もしくは骨盤骨折などで、便が通過できない状態です。交通事故による骨折など、骨盤の変形によっても起こります。長期間、結腸に大きなウンチが溜まっていると、結腸が弛緩し動きが悪くなり、便秘を繰り返すという悪循環に陥ります。ひどい便秘が慢性化すると、結腸が伸びて巨大化する「巨大結腸症」を起こすことがあります。また、自律神経や排便に関する神経系の異常も巨大結腸症の原因になります。

■脱水
脱水によって水分不足になり、便秘を起こすこともあります。たとえば、「腎臓病」は腎臓の機能が低下する病気で、尿を排出する量が増えるなどの症状があります。体内の水分が足りなくなるため飲水量も増えますが、排出量には追いつかず、水分不足に陥ります。その結果、腸内にあるウンチからも水分がなくなって硬い便になり、便秘の症状を起こすと考えられています。また、腎臓病以外では、糖尿病、甲状腺機能亢進症などにかかっている場合も脱水を起こすため、注意が必要です。

「慢性的に便秘」「食欲がなく、ぐったりしている」「嘔吐や下痢を伴っている」「ウンチに鮮血が混じっている」といった症状が見られる時は、病気の可能性があります。3日以上ウンチをしない場合は、他の症状の有無に関わらず、動物病院で診てもらいましょう。

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師 山本先生のアドバイス!獣医師 山本先生のアドバイス!

人の便秘は軽度のものが多く、緊急性は低いように感じますが、猫の便秘の原因はどれも甘く見てはいけない病気ばかりです。とくに高齢の場合は上記の腎臓病や大腸癌などの可能性もあるのでより注意が必要です。

動物病院ではどんな治療をするの?費用の目安は?

■投薬など内科的な治療
動物病院を受診すると、まずは触診やレントゲンを撮るなどして溜まっている便の量や消化器官の異常の有無などを調べます。治療は一般的に、便秘の原因となる病気に対する治療を行ないます。原因となる病気がない特発性の便秘の場合は、療法食の指導や便を柔らかくする薬や整腸剤の投与、浣腸などをします。それでも自力で排出できない場合は、「摘便(てきべん)」を行なうこともあります。これは獣医師が肛門から手を入れて便を掻き出す処置です。腸の壁を傷つけたり、腸が破れたりする危険性があります。そのため、猫が動かないように麻酔をかけて行なうこともあります。

■手術による外科的な治療
巨大結腸症を起こしている時は、手術が必要となることもあります。伸びた結腸を切除し、短くします。手術の合併症として術後、慢性的に下痢になってしまうこともあります。骨折などによって骨盤が狭くなっている場合は、広げる手術をします。

治療にかかる費用は症状によって異なるため、一概にはいえません。動物病院によって診療費も異なりますが、日本獣医師会の調査によると、浣腸やマッサージなどの徒手で一番多い価格帯はそれぞれ1,000円~2,000円未満、腸切除・吻合は50,000円~75,000円未満となっています。この他にも、検査費用、薬代、入院代、麻酔代などさまざまな費用がかかります。

出典:公益財団法人 日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の 診療料金実態調査 及び エチレンオキシド使用・排出 実態把握に係るアンケート 調 査 結 果(令和3年11月)」

こんな症状があったら病院へ、猫の便秘の危険信号 こんな症状があったら病院へ、猫の便秘の危険信号

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師 山本先生のアドバイス!獣医師 山本先生のアドバイス!

動物病院に便秘の猫が来た場合は触診でどのくらい便が溜まっているか確認します。便秘という理由で来院したけど実際には便がほとんど溜まっておらず、実際には食べてないために出ない、食欲不振であることもしばしばあります。

重度の場合は原因を探すために検査が必要になり、治療は原因によって異なります。もし手術が必要な場合はやはり高額な費用がかかりますが、いきなり手術になることは少ないですので、まずは獣医師にご相談してみてください。

便秘の時に与えてはいけないものは?どんなフード(餌)なら大丈夫?

<症状別>食べさせていいもの&ダメなもの

便秘が軽症であれば、フードを変えることで便秘解消を期待できます。便秘のタイプによって適したフードが異なりますので、便秘を繰り返すようなら医師に相談してみましょう。

■腸の動きが弱っているなら……猫草や食物繊維が豊富なフード
腸の蠕動運動(消化した食べ物を移動させて体外へ排出する動き)が弱っている場合は、猫草や食物繊維が豊富に含まれたフードを与えると良いでしょう。腸を刺激して、動きを活発にさせる効果があります。飲み込んだ毛玉も排泄されやすくなるため、毛球症の予防効果も期待できます。

■水分不足なら……ウェットフード
水分不足が便秘の原因なら、スープなど水分量が多いフードやおやつを与えてみましょう。普段ドライフードを与えているなら、ウェットフードに変えてみるのもOK。オリーブオイルなど油分を与えて便を柔らかくさせるのは、強制的に下痢を起こしているような状況です。栄養バランスの観点からもオススメできません。

■選ぶのが不安なら……獣医師指導のもとで療法食
便秘対策用の療法食も効果が期待できます。動物病院で処方してくれるものの他に、市販されている療法食もあります。いずれにしても、獣医師の指導のもとで使用するフードですので、かかりつけ医に相談してみてください。

猫の便秘は早期発見、早期改善を目指しましょう!

猫の便秘は早期発見、早期改善を目指しましょう!

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師 山本先生のアドバイス!獣医師 山本先生のアドバイス!

お通じが良くなるフードというのは基本的に食物繊維が豊富なもの、また水分量が多いものです。一方で便秘になりやすいフードは食物繊維が少ないドライフードで、これはグレインフリーフードなども含まれます。また巷でいわれている、オイルを与える方法は、肥満になりやすく、油を取りすぎておなかがゆるくなっているようなものなのでおすすめできません。

<ミニコラム>3つのトラブル解消で便秘予防!

◎水分不足の解消!
まず大切なことは、充分な水分を飲ませること。飲み水はいつも清潔で新鮮なものを用意します。飲む量が少ないようであれば、水分が豊富なフードを与えたり、水入れの容器を色々な場所に置いて飲む機会を増やしたりしてみましょう。ミネラルウォーターや湯冷ましなど、猫ちゃんが好む水を用意するのも効果アリです。

◎運動不足の解消!
運動不足が腸の動きを弱めるのは、人間も猫ちゃんも一緒。キャットタワーを用意したり、おもちゃを与えたりして、適度な運動をさせるようにしましょう。あまり動かない猫ちゃんの場合は、毎日5分~10分ほどでも良いので、一緒に遊んであげると運動不足解消になります。

◎トイレのストレス解消!
猫はストレスや環境の変化に敏感な生き物です。トイレは静かな場所に置き、飼い主さんや他のペットが頻繁に行き来する場所は避けましょう。食事する場所と排泄する場所を区別するのも猫の特徴。同じ場所には置かないようにします。また、置き場所や容器、砂を急に変えると猫は嫌がるもの。たとえば、砂を変えたい時は、今までの砂と新しい砂を5:1の比率で混ぜて使ってみるなど、少しずつ慣らしていきます。猫ちゃんが安心して排便できる環境を整えてあげることが、便秘の予防につながります。

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師 山本先生のアドバイス!獣医師 山本先生のアドバイス!

肥満の猫はそうでない猫と比べて、便秘のリスクが大幅に高くなります。日頃から正常体型を保ち、よく運動させることが便秘予防に効果があるでしょう。水分に関してはミネラルウォーターでなくても良いので、量をしっかり取ることが大切です。人の便秘予防のような高マグネシウムの水は猫では結石のリスクが高くなるので与えてはいけません。

まとめ:猫の便秘について

猫ちゃんの便秘にはさまざまな原因があり、深刻な病気が隠れていることもあります。このため、早めに気づき、適切な治療を受けることが大切です。もともと野生だった猫などの動物は、本能的に自分が弱っているところを悟らせないようにする習性があります。排泄の様子やウンチをチェックしたり、スキンシップをしながら腹部に異常がないか確認したりするなど、日頃から猫ちゃんの様子を気にかけてあげてください。

監修者情報

監修者プロフィール

獣医師 山本 宗伸(やまもと そうしん)

獣医師山本 宗伸(やまもと そうしん)

所属病院
猫専門病院 Tokyo Cat Specialistshttp://tokyocatspecialists.jp/
所属学会
国際猫医学会ISFM
日本猫医学会JSFM

■経歴
日本大学獣医学科外科学研究室卒。東京都出身。
授乳期の仔猫を保護したことがきっかけで猫に魅了され、獣医学の道に進む。
獣医学生時代から猫医学の知識習得に力を注ぐ。
都内猫専門病院で副院長を務めた後、ニューヨークの猫専門病院 Manhattan Cat Specialistsで研修を積む。

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(掲載開始日:2020年6月1日)

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